ごくつぶしぶろぐ!

Gokutsubushi's Blog

おすすめブログ紹介

言論工房 Fushino_hito

フランス思想研究家西谷修の時事ブログ。

時事についてのコメント、雑誌や新聞に寄稿した記事の再録がメイン。

たった1年大学の教養科目で講義を拝聴しただけだけど、僕が最も尊敬する学者。その見識の確かさも魅力の一つだが、それ以上に人として魅力的な教授だった。有り体に言えば話が面白い。先生の講義を拝聴して、この大学に入ってよかったと本気で思った。こんな講義を聴けるのならそれだけでもう大学生活の元は取れるんじゃないか。

 

内田樹の研究室

こちらもフランス思想研究家の内田樹の時事ブログ。

同じく時事ネタ、記事の再録がメイン。

こちらは実際に会ったことはないがいかんせん売れっ子なので著作は何作か読ませてもらっている。内田の文章はとにかくわかりやすい。学者の書いた文章によくある専門用語だらけで入って行きづらい雰囲気がまるでない。彼自身も自分はあらゆる問題に関して「素人」だと言い切っていて、専門家ぶって文章の敷居を高くしないように努めているようだ。

 

d.hatena.ne.jp

SF、新書、文学、実用書など幅広いジャンルの書評を掲載しているブログ。

SFや実用書の中に出現する理論やシステムを自分なりに分析するような切り口がとても面白くて感心させられる。伊藤計画や円城塔の書評が面白かった。

 

ねこねこブログ - livedoor Blog(ブログ)

主にゲーム、SF、文学などの書評、レビューがコンテンツのブログ。

内容はけっこうニッチなんだけどすっごく面白い。なんでもないようなゲームやアニメの物語の中に社会科学の思想や古典的作品の影響を見出して、それらの「元ネタ」と一緒に分析、評論する。その目の付け所に思わず唸る。

たとえば『スペース・ダンディ』の最終回、主人公のダンディは神になることを拒否してまた第一話の冒頭へと回帰するのだけど、このブログはこれをニーチェツァラトゥストラはかく語りき』の永劫回帰エンドだと指摘する。そして一般相対性理論を引用して、量子宇宙における永劫回帰についてSF的に考察する。

また別の記事では同じ『スペース・ダンディ』の作風について「いき(粋)」なアニメであると賞賛し、現在日本で主流のアニメが「いき(粋)」と対極的に「近代恋愛的超越性への帰属」を物語の中心に位置づけていることを指摘している。

 

以上のブログはどれもおすすめなのでぜひ読んでみてほしい。僕のブログを読むぐらいだったら絶対にこっちを読んだ方がいい。どれも古典や有名な思想をよりどころにして時事や現代の作品をとらえているから、読んでいて「なるほど、この思想はこう使うとハマるのか」と勉強になる。なにより4つとも文章がうまい。読ませる。