【漫画】ファイアパンチ クッソ面白い。王道メタ漫画。
ファイアパンチくっそ面白い。
- 作者: 藤本タツキ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/07/18
- メディア: Kindle版
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久々漫画にハマった。しかも集英社。しかも能力者バトル漫画。陳腐なまでにジャンプ漫画。なのに本当に面白い。
これはアニメ化、ハリウッドでの映画化を望むレベル。これが本当にハリウッドで映画になったら笑うしかない。なぜならこの漫画は劇中にメッタメタな映画の話をして、主人公のことを主人公と呼ぶキャラが登場するから。
最初はふつうの世紀末、荒廃した世界のバトル漫画。ディストピアに英雄。復讐の旅。北斗の拳、マッドマックス。
それが1巻最後のあたりで一気にひっくり返る。「トガタ」の登場で、ストーリーがメタ物語的に語られ始める。1巻まではふつうに我々読者が物語に一次的に触れている構造だったのに、トガタという女が主人公に惚れ込んで、主人公を主人公にした映画が撮りたい!私が監督で!と言い始める。
主人公。それを映画として撮るトガタ。それ全体を漫画として読む我々読者。という非常に確信犯的な作品になっている。
トガタが敵と戦うときも、敵の能力が「再生」ばかりなのに怒って「なんでっ!なんで!再生のっ!祝福者ぁ!ばっか!なんだよ!エックスメン!みたいに!バリエーション!増やせ!増やせよ!」と言いながら敵キャラの首をザクザク刺す。最高。
そいつらを選んで出してるのは作者だから、いくらでも違う能力者だせるのに。なのにあえて描いて、また自分の描くキャラにメタなダメ出しさせるという。
いやあ面白い。
マックでジャンププラス読んでたら夢中になって、気づいたらマックに荷物置いたまま隣りの本屋で2巻まで買ってしまった。
こういう漫画読むと生きててよかったと思う。
最近就活で鬱状態で哲学の先生に哲学研究者になる方法聞いたりしてたから(バンドマンで食っていくより厳しいと覚悟しろといわれた)、面白い漫画が読めて救われた。