ごくつぶしぶろぐ!

Gokutsubushi's Blog

最近見た映画

ドクトル・ジバゴ
革命前後の帝国ロシアと旧ソ連を生きた青年の半生。長い。純文学。眠かった。もはや内容あまり覚えてない。自分に受け止めるリテラシーと記憶力がない。


パイレーツ・ロック
1970年代イギリス。北海に漂流しながらラジオで24時間ロックを流し続ける船の話。海賊放送というらしい。DJ達のロックとSEX。とにかく楽しい。リア充中のリア充たちが毎日パーティーのような日常を過ごす。そして政府による取締りが始まる。


『俺はまだ本気出してないだけ』
漫画原作。堤真一主演。
ふつう。40代子持ち独身男がサラリーマンを辞して漫画家を目指すが特に努力もせずウイイレをして過ごす。バイト先の青年や同期のサラリーマンの友人も、みな人生に確信が持てず悩みの中。色々あってまあ最後はちゃんとケツに火がついて執筆に精を出す。


『日本で一番悪い奴ら』
最高。個人的に今年一番の映画。
北海道警察の組織犯罪。実話をもとにしたフィクション。
綾野剛演じる新米刑事の主人公が、覚醒剤や拳銃の摘発という手柄を求めるあまり地元のヤクザとの関係を深めていく。ヤクザからのインサイダー情報をもとに次々に実績を上げていくが、摘発ありきの捜査は本来の治安維持のためではなく、ただ数字を上げるためだけに行わ
れてゆく。最終的には舎弟にロシアから拳銃を輸入させ、無関係のロシア人を不法所持で逮捕するといったマッチポンプに堕す。そして香港からの拳銃の大口密輸を検挙するために同組織の覚醒剤120キロの密輸を見逃す「泳がせ捜査」を北海道警察ぐるみで敢行するまでに至る。
純朴な警官であった主人公も、ヤクザの世界に身を置くうちにその人間性や振る舞いをヤクザ側に近づけていく。最終的には主人公自身もヤクザとつるみ覚醒剤を捌くようになり、シャブ中になり、凋落し夕張署へ左遷される。そして覚醒剤所持で逮捕。のち北海道警察の組織的な違法捜査、裏金問題が表沙汰になる。

この映画は演出や脚本も良かったし綾野剛の演技が絶品だったけど、それ以上に内容が他人事でなかった。北海道警察の不祥事は実話。この事件の記事が原因で道警と北海道新聞が当時大いに揉めたらしい。ヤクザと警察は昔から近い。
PSYCHO-PASS』では「犯罪係数」は犯罪者も刑事も同じように高い。『金田一少年の事件簿』でも殺人鬼高遠遥一が金田一に「探偵と犯人は近いが交わらない平行線」と言っている。わかる気がする。ヤクザ(犯罪者)とそれを取締る人間は相互に関わり合って、同じ世界観で生きてる。