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Gokutsubushi's Blog

留学終了まであと20日

12月29日に北京から東京へ帰ることになった。これで留学も終わりだ。

北京から直で東京へ帰ってもよいのだが、そうせずに韓国で10時間ほどトランジット滞在してから帰国することにした。北京でできた韓国人の友人たちが、空港に迎えに来てくれる。彼らとソウルで数時間遊んでから日本へ戻る運びだ。

それから2月ごろにロシアへ行く計画が立った。僕と中国の友人と韓国の友人の3人が、それぞれの国からモスクワへ飛び、モスクワの空港で合流するというちょっと危うい感じの計画。中国人はロシア語ペラペラだからまあ安心だし、僕もウラジオストクへ行ったことがあり、ロシア・モスクワへの興味は尽きない。

 

それと先月の初めに留学先の学校の日本語科の中国人女子大生と付き合うことになった。

あと1か月で帰国するのだから、こんなタイミングで告白して付き合ってくれなんて言うのは無責任かなとも思ったけど、けっきょく告白してしまった。彼女は1年生なので日本語の会話はまだ全くできない。僕らは中国語で話す。中国の学期は秋から始まるから、まだ入学して三か月の18才だ。さすがに若すぎてすこし後ろめたい。

彼女の祖母は戦前神戸に住んでいたのだが、米軍の空爆に家を焼かれて大陸へ帰った。だから日本語を話せるし、日本での生活をとても懐かしがっているそうだ。彼女が日本語科を選択したのも、祖母の影響が大きい。日本語を勉強していつか神戸へ行き、祖母の家のあった場所を訪ねたい。彼女がそう話すのを聞いていると、なんだか胸がいっぱいになった。抗日ドラマばっかりのこのクソ中国で、こんな話を聞くなんて思っていなかった。彼女は『火垂るの墓』を見ると祖母のことを想うそうだ。空襲で家を焼かれた祖母の少女時代を。抗日とか、反中とか、そういうくだらない枠組みを超えた悲劇の共有が『火垂るの墓』によってなされている。日本の文学やアニメーションの役割の大きさに身震いした。そして彼女と出会えてよかった。

 

あと20日。