古市憲寿の国家観「自分や大切な人の命より大事なものない」
2013-08.15PRIMENEWS『終戦の日に考える若者の戦争観』古市憲寿 - Dailymotion動画
いや面白かった。
キャスターと女子大生の保守3人に囲まれて、孤立無援でリベラルに返す古市氏。
迷いなく国防意識や愛国心を肯定する山本さんに対し、終始歯切れが悪い。
こういう問題って若者は悩んでなんぼなんだけど、社会学者として著書も沢山出して若者論の論客として売り出し中の古市さんはスパッとコメントしなきゃならない。
「日本が他国に侵略されたら逃げる、自分や大切な人の命より大事でないので」
「日本人の愛国心が低いのは成熟した国の国民ということで納得」
こういう答え方をするたびに司会の2人から突っ込みを食らう。笑
でもいかんせんインパクトに欠ける。番組のコメンテーターとしては弱い。
個人的な意見としては、この中では古市さんを支持したい。
彼は悩み、玉虫色の回答ばかりした。その姿勢で良かったと思う。
「日本が他国に侵略されたらどうする?」「愛国心ある?」
これらの設問はあまりにも抽象的だ。まずは質問の吟味から始めるべきだった。
他国とは?侵略とは?具体的な状況を全く用意しないこの質問はほとんど踏み絵だ。
愛国というときの国とは?現政権か、近代国家か、故郷か、山河か、天皇か。
テレビ的な時空では前提の確認がない。短い答えだけが求められる。
この四面楚歌・孤立無援の状況で、最後まで自分の節を曲げなかったのはよかった。
古市さんはあまり好きではなかったが、すこし好きになった。
36:16 古市「日本はいつ建国したんですか?」
山本「私は、紀元前660年神武天皇…」古市「ふふふ笑」
これに関しては僕も同時に笑った。これは笑う。
つまり彼女の言ってる日本は近代国家じゃないし民主主義国家でもないんですね。
僕たちみたいな百姓が寄り集まって社会契約的手続きでもって建国したんじゃなく。
ホモサピエンスじゃない現人神が、高天原から天孫降臨なさって君臨したんですね。
僕たちは平等な市民じゃなくて、天皇陛下の所有物としての臣民なんですね。
安倍が「日本に市民はいない、いるのは国民だけです」って言ってたの思い出す。
日本の歴史と伝統に関するこういう考え方は素晴らしい。
でもそれは宗教であって、教育でそれ教えちゃダメなんだよなぁ……
幸福の科学の大学が授業に教義取り入れて文科省にダメ出し食らったんだから、それはいくら日本の神道でもやっちゃいけないことでしょう。
「カルトは駄目だけど神道だけは特別」ってそういう考え方が、異文化への不寛容だとかイスラム国みたいなトチ狂った国家体制を生み出すんじゃないですかね…